【SS】SOUTHLAND fic

S3手前のクーパーの日常っぽいやつ

「うるさい、黙れ」
俺に指図するんじゃない、と顔を間近にしてすごむ男はLA市警の巡査長だか何かで(えらそうなパトロールの制服警官だ)元妻帯者で、おきまりの大けがの後の鎮痛剤の依存症でもあるなかなかのくそったれだ。
腰の痛みでろくなセックスは出来ないし、売人の俺への扱いはひどい。特に良い男でもないんだ。背が高いわけでも顔が良いわけでもない。癇癪持ちで、人には厳しいわりに自己評価は高い。
少なくても俺にはそう見える。
オキシコドンを飲み過ぎて廃人にならない一歩手前のところで俺が調整していることに気付いているのに改めようとはしない。だからたまに苦言を呈しかけるとこの反応だ。
はいはい、わかりました。
あんたの正義の中に、ヤクの売人である自分は存在しないわけだ、ご立派。
でも俺はさ、これでも心配してるわけ。ゲイバッシングが強いのが警官の世界だというのに、当たり前のようにゲイバーで酒を飲んでいたあんたが破滅的になっているんじゃないかって。
渡した一瓶、一気に飲んでしまうんじゃないかって。
「俺さ……」
ただ、心配になっただけだ。
「わかってる……」
苦い表情はいつも通りに見えてそうでもなくて、俺は仕方なしに肩をすくめて、それで許してやることにしたのだ。まあ、昨日の夜は何とか頑張ってくれたしさ。
「……俺、あんたのこと、好きなんだよね」
キスしてもいいかな?と首を傾けて見せると彼は苦しそうな顔をした後、少しだけ笑ってくれた。
「……ああ、わかってる……」
それなら、まあ、いいんだけどさ。
じゃあ、まずはおはようのキスをして、朝飯を作るから少しはゆっくりしよう。たまには、おしゃべりするのもいいんじゃないかな。
明るい時間にさ。
少しはハンサムに見えるし。

 


ラスト後のクーパー救済話を書きたくてしょうがないよ!!!!!

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