◆The Field◆

Genre:若・健気・昆布:ヒューマンドラマ:Death

お、重い…。字幕なしで見てもその重さの伝わってくる音楽と映像。はっきり言って「おもしろい」「良い映画だ」っていうんではないですが、きっと俳優さんなら誰しも一度は出てみたいなと思うような人間ドラマなんではないでしょうか。ああ、でも重い。かわいそうすぎる…。
つうか、リチャード=ハリス、やられました…恐ろしすぎる。まさに鬼才。言語の壁を越えるすさまじさを感じました。字幕…見なくちゃ、本当に見なくちゃ。ショーンどころじゃない話なんですよ、これ…。
アイリッシュのバックボーンを私はまだまだ無知で詳しくはわからないのですが、普通豊かになるとは思えない大地を情熱というには軽すぎる、執念で耕し続けた父と、出来の良い兄を亡くし、彼と比べられる日々の中でも父を信じ、大地を愛していく純朴な青年、そして突然吹いた新しい風に翻弄されていく…。リチャードやジョン=ハートの勢いには負けますが、その二人に置いていかれることのない、名演技を見せてくれます、ショーン。うっまいな~ってもんじゃないですよ。父へ向ける視線でどれだけのことが語られているか!犬の鳴き真似とか昆布運んでるとことか、ややへたれたところのある役ドコロですが、やっぱりお父さんへの愛がいたいけです。
萌えポイントはそりゃーもー、すこぶる低いですが(だいたいが真面目すぎてつっこめない)、頑張って探してみました。

アメリカ人(ヤンク、とか、ヤンキーと呼ばれております)実業家さんとショーンのアイリッシュダンス対決は結構見物です。対抗心ばりばりのショーンに対して「何怒ってるのさ~。」みたいなヤンキー。見つめ合ってすっごい勢いでタップするんですけど、隣にそれぞれいる女がかすむ、かすむ。もう二人のために世界はあるの的ダンスバトルになってきて、そのままキスしちゃうんじゃないかと思いました(笑)
あとはひたすら貧しそうな格好がかわいいって感じかな~。まったく同年に撮ったWindprintsとの差が激しくて、若いのに演技がうまいんだと感じさせます。
アメリカ人との決闘をお父さんに強いられるんだけど、殴り合ってることにだんだん疑問を持ってきて、しかもアメリカ人強くて、よろよろになっていきながらお父さんを呼ぶんですよ……うっ、うっ。で、結局お父さんがヤンキーを殺しちゃうんですが、ここが……夜明けの映像が圧巻です。ココで魂捕まれない人がいるのか?ってくらい名演技。
「彼は死んでない。死んでないぞ。」
「父さん、彼はもう死んでる、動かないんだ!」
う、う、泣けるー。一人でおいおい泣いちゃいましたよ。
そしてラストなんか、もう…見終わった後魂抜かれました。放心状態とはこのことです…。
字幕版も買おうかな…。いやー、こういう映画好きなんすよ……。本当にショーンたんはデビュー作から鬼のような才能を持つ人と立て続けに仕事ができて幸せだと思います。だからこそ非常に真面目に仕事に取り組む、おごらない姿勢ができたんだろうな、と。だって天狗になりようがないもの。俺よりすごい人しかいない!って状況じゃあ(苦笑)だからある意味オーリと似てると思う。オーリの方が映画自体が華やかだからあれだけど、そこはそれどうやらおっそろしく怖いらしいお姉様が手綱を引いてくれることでしょう。

ええと普段気が触れたようにジョン豆やってるんですが、これではリチャード=ハリスの靴を舐めてもかまわないっ!ってくらいになってたと思うので(言い過ぎ)、相手にしてないと思います(笑)だって本当に…ショーンてば年配の名優に弱すぎです。彼をゲットするにはサーの称号を持つ俳優になるか、シェフィールド・ユナイテッドの選手になるかどちらかが手っ取り早いと思います。ああ、私はどうしたらいいのよ(笑)ここはローナのマブダチになるしかないかも…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です