(と、いいつつ、一部カモフラージュに利用してます・笑)
この子もなっかなか国内版で出演作が見つからないので、US版とUK版でゲットしちゃいました。こうして裾野を広げて行き、amazon破産に繋がるわけです。危険、危険。
でも虎視眈々と「エリザベス」狙ってます。あーるおぶえせっくす。かわいいんだろうなー。
(氷の微笑2には触れない方向で……)
『Ella Enchanted』と『Shooting Dog』見ました。
ええと、童話「さよなら、「いい子」の魔法」が原作の、アン・ハサウェイ主演映画。
日本に来るとか来ないとか、噂があったんですが、なぜかどうしても見たくなってしまったのです。英語の勉強になる、わかりやすいジェスチャーと台詞なので、それなりに楽しめますよー。
思いっきり子供向けですが、ファンタジーなのに曲が現代もの、とか。強い意志をもった女の子の冒険、とか。(シュレック風だから、まあ、似すぎだよと思わなくもないけど・苦笑)
原作自体も「シンデレラ」のパロディなのですが、泣いて掃除をしているだけじゃないエラの強気と明るさは、ほんとかわいいですよー。
ただ、映画の方はだいぶはしょっていたり、コメディちっくだったりするので、お勧めするのはあくまで原作の方ですが、目当てがダンシーちゃんだったので、問題ありません(笑)
エ ラちゃんは生まれてすぐに「誰にでも従順に従う魔法」を魔女のルシンダ(ここでは奔放で全然老けてない、グラマラスなおばあちゃんという設定だったっぽ い)にかけられてしまいます。それも生まれてすぐ、抱き上げたときに泣いてしまい、それを静かにさせるためにかけた魔法だったりするから、大変です。
優しかったママが病死して、お金に目がくらんだお父さんが意地悪なオルガ夫人と結婚して、冴えない容姿の義理の姉さんが二人できる。
(ん?これってヒラリー・ダフのシンデレラストーリーと一緒じゃない?)
「従順の魔法」に気付いた意地悪な姉たちはそれを使って、かわいくて、真面目で人気のあるエラをどんどん窮地に追い込みます。
こんなんじゃいけない、ママが最後に言っていたのは「強い意志をもつ勇気だわ!」とママの妹(だと思う。同居で肩身が狭い)の助けを得て、ルシンダに魔法を解いてもらうための旅に出ます。わー、頑張れエラ!(笑)
え?ダンシーちゃんは?
そりゃあ、決まってるじゃないですか。全土のアイドル、プリンス・チャーですよ。
どうにもチャールズの愛称「チャー」ってのがふざけてるみたいで気に入らない真弓ですが、とっぽい王子で、かわいらしゅうございました。でも衣裳はガラハドの方がかわいいです。ひざを出せ、ひざを!
彼 は彼でお父様を不慮の事故(?)で亡くしたばかり。そんな彼の側にいるのは何やらたくらみ顔の叔父上殿……って、まあ、お約束な展開が続きますが、チャー とエラの恋物語も爽やかだし、その「従順な魔法」っていうのが、キーになるので、ちょっとしたクライマックスもあります。
「ちょっと待ってて」と言う言葉も命令として施行されちゃうんで、エラちゃんは道の真ん中で固まったり、「止まれ!」といわれればたとえ宙の上でもぴたりと止まっちゃうんです。ま、その辺がコメディになった理由かもしれないけど。
ど うにもこうにも、ダンシーちゃんの天パのくるくるがかわいくって、いっそなんか髪飾りをつけたくなるのですが(私だけ)、王子さまなのに、エラちゃんより 線が細い印象があったり、と(アメリカガールはちょいごつカワなのかもな)、頼りないところもあったんですが、馬鹿みたいに大勢のギャルたちに追いかけら れるのは笑えました。
わー、こうやって字にするとあまりのお約束感にびっくりするなあー。
『Shooting Dog』
重たい内容なので、気をつけてください。(でもって相当長い)
監督は「スキャンダル」「ロブ・ロイ」のマイケル・カートン・ジョーンズ氏。
……他にも「ドク・ハリウッド」とか「メンフィス・ベル」とか「ジャッカル」とか撮ってるんですが……。
全部傾向が違うよ、おい!
(でもたぶんおじさんのことを買ってるんだと思う)
と、突っ込んでしまいたくなります。
だって、これは、洒落で見れる映画じゃないんですもの……。 思い切り社会派で、日本には入って来る予定なんかなさそうだけど、映像のリアルさや視点が議論をかもし、ヤフトピにニュースがあがってきたほどの、話題作。
その時はおじさんのコメントもダンシーちゃんのコメントもありました。
時代背景、現場は「ホテル・ルワンダ」と同じです。こちらにもファーザー・クリストファーと英語教師のジョーは出てくるそうです。未見なのでDVDになったら、見たいと思います。
ル ワンダの大虐殺(94年春から夏までにかけての百日間で、国民の10人に1人が殺されたそうです…)をあえて、白人からの視点で描いたのが、この作品。理 想に燃えて、アフリカでの生活を具合の悪い母親を心配しながら、楽しく送っていたジョー(ダンシーちゃん)、もうずっと長い間現地の教会の神父として過ご しているクリストファー。二人は同じ建て屋に住んでるっぽいです。
他のキーパーソンは、学校の雑務を手伝ってくれる青年フランソワ、国連軍のベル ギー人(だと思われる)のシャルル・デロン大尉(教会と学校を保護している)、走るのが得意な女子学生マリー、そのパパのローランド(裕福風)…という感 じなのですが、ジョーは現地の言葉はわからず(神父さんはできる)、ルワンダに根付く部族間差別、の問題をよく知りません。
神父さんは、その重い背景を知りながら、神の元にみなは平等です。神はその息子をみな、愛しています。という考えをどうにか伝えようと、賛美歌というよりは現地の部族の音楽、に乗せて説いている。
要点にまとめられるほど、私はこの事件の背景を知らないのですが…、ツチ族とフツ族の優位性は植民地時代と、独立時代で逆転している、というところに根があるそうです。
は じめは奴隷のように虐げられていたフツ族が、独立により難民層と富裕層の二階層化に別れてはいたけれど(この辺も後の虐殺における凶暴性につながったと言 われています)、ツチ族を支配する側になったのだそう。(実はこの辺にベルギー&ドイツ軍の考えや、フランス軍の思惑が絡んでたりもします…)。
フツ族の富裕層は難民、貧民層に「反ツチ族」という教えを徹底させます(ゴキブリ、とこの映画では呼ばれ、子供が子供に石を投げたりしていました)。
そんな中、両部族の和平に応じたフツ族の大統領が、飛行機事故による不審死を遂げます。
それが、この虐殺の狼煙であり、水面下での計画の実行の合図、だったのです。
今まで仲良しだったフランソワはフツ族の出身で、ツチ族に対する積年の恨みがあると言い、学校を離れます。(きっとおじいちゃんの代からの言い聞かせ、ですよね…)
そして、ある日ジョーはフランソワが、大きなナタを持ってツチ族の老人を殺しているのを、見てしまいます。
驚 き、絶望して混乱するジョーと、今までの生活を崩さないように心がけるクリストファー、動と静が対比されて描かれています。でも神父さん、もうほとんど寝 てないんですよ。教会はルワンダに住んでるヨーロッパ系住民のキャンプ、状態にもなっているし、そこに支援物資も救出もなかなか来ない。自分の手で取り上 げた子供に、同じ名前をつけた若い娘のために、遠方の薬屋に薬を買いに行くが、そこでひとつの嘘をつく。生まれた子供はフツ族だ、と。薬を受け取る前に見 たのは、おびただしい血を流して死んでいる女性。
もう、はっきり言って見てられないシーンの連続で、気が遠くなりました。
死体の乱れた衣裳を吐き気をこらえながらも正すおじさんとか、深いエメラルドグリーンの目を見開いて、呆然とするダンシーちゃんとか。本当に、何でこんなことになったのか、わからない!というのが表情全体に表れてました。
「どこにも行かないよ。」とマリーに約束するジョー。
「死ぬまで、ずっと一緒だよ。」というクリストファー。
し かし事態は悪くなる一方。やがてフランス軍が「フランス人」のみ、帰国させるために迎えにきますが、デロン大尉がキレて、それでも結局「ヨーロッパ人」だ けの救出になります。ルワンダ人と結婚した女性の「彼は私の夫なの!どうして、どうして!」という叫び、乗せてもらえないルワンダ人の嘆きと怒り。
ここで、ジョーは一度、この地に留まることを決めます。
し かし、さらに事態は悪化。何の手立ても打てなかった国連は、ついにその場を離れることになりました。今まで守ってくれていたバリケードがなくなれば、今こ こに留まっているツチ族は皆殺しです。ずっとずっと何日も回りを取り囲んでて、精神的に追い詰められた人達のうち何人かは脱走して、すぐにフェンスの向こ うで惨殺されていく……。
ジョーも、追い詰められていきます。クリストファーは彼に国へ帰るように言い、彼はトラックに乗り込みます。「なぜ?約 束したじゃない!」という少女マリー、「すまない」というしかできない、ジョー。そして残ることを決めた神父。(ここのスマイルがほんと、素晴らしいよ、 おじさん!)
「子供たちだけでも連れていってくれ」とデロン大尉に頼むローランド。しかし、その願いは却下され、絶望にくれる。
しかし、敷地内には唯一残された学校用のトラックが……!
「僕はただ…死ぬのが怖かったんだ…。」
すいません、色々間違ってるかもしれないんですが、大筋はこうだと思います。
だってね、ここぞというときの字幕がフランス語のまんま流されるんですよ。
だから、……もう、お手上げ……。
あと、現地語が全部英語で説明されてるわけじゃないから、途方にくれます。
どうにか日本でも見れたらいいんですが……。解釈に賛否両論があっても、このような虐殺が存在した、ということは知っておくべきだと思うのです。
しかし、まあ……思い切り食欲はなくなりますけどね……。
さて、長くなりましたが、ここからは俳優話を。
ダンシーちゃんは、すこぶるわかりやすい英語を話してくれるので
早口でも聞き取りやすくて、よかったです。
なんか、こう、すごく「普通の人」的立場で、よかったなあ、と。こんなとき誰しもヒーローになれるわけじゃない。でもやれることはやりたい、みたいな葛藤がよく出ていたと思います。
おじさんとの掛け合いとか、ほんとよかったー。とあるゲイ雑誌のインタビューで、おじさんと仕事できてホント良かった!ってどっかの誰かと同じことを言ってましたけど、私もよかったと思います。
もうね、私、この映画でおじさんに完落ちしたよ……。やられた…。
B級とか妖怪とかが多いから、いまいち知名度としてもあれでそれだけど、本当に素晴らしい。はじめは日和見かとも思うほどの穏やかな態度で、現地の有力者のことを怪しんでいても表に出さなかったり、するんだけど、最善を尽くすための努力だったりするんですよ。
ほんと、格好いい…。しびれる…。
なんか勢いで書いてますね(ちょっと反省)。
だけど、とても考えさせられました…。
長くてすいません…。