◆ライフ・イズ・ミラクル◆

だってだってルカが好きなんだもん!!!
(真弓的ドつぼ映画でした。あはは。)


1992年のボスニア国境近くで鉄道技師として働くのんきもののルカ。ハンサムで両親思いのサッカー選手を夢見る息子のミロシュ。元々は都会のオペラ歌手で市長の妹である妻のヤドランカ。ええとこの人達はセルビア人ですね。
このお話は激動の旧ユーゴであった実話を元にクトリッツァ監督のレシピで出来上がったメルヘンです。

た ぶん好き嫌いはわかれると思います。クトリッツァ作品には欠かせないブンチャカブンチャカやかましいギリギリのジプシーブラス(マイバンドだもんね)もそ うだし、どシリアスでも良いような内容なのに、妙な滑稽さを取り入れるところとか、ほんと趣味だと思う。まるでコントのオチみたいに人が殺されたりします から(汗)
前半部分もいらないっていう人はいらないって言うかもしれないけど、私はごちゃごちゃした中にぽつぽつ隠された色々なきっかけを大事にして見ると面白いな~!と思えると思いました(子供の作文みたいだな、この文)
ぶっちゃけ「アンダーグラウンド」を見たときは「??????」だったりしたんですが(汗)これはとっても見やすいお話かと。
だってメルヘン!
だってだって超かわいいラブストーリー!!
なんですもの!
(ネタバレありまくりなので、見る予定の方はここまでがいいかも!)

○日常と戦争○
ル カとミロシュの親子仲の良さがすっごくかわいい!軽口を叩き合ったり、ハグしまくったり、もう、めっちゃくちゃほんわかできます。ミロシュはママ思いでも あるんですが、ママの方はアレルギーの発作や都会へ帰りたい病でいろいろと危うい状態で病院に通ったりめちゃくちゃをしでかしたりします。そんな中、テレ ビの中での大騒ぎだと思っている紛争が勃発して、あっという間にのどかな(その中でも色々あるんですが)村でも戦争の影響を受けることに…。ルカの作った 食料を運ぶ貨物用の鉄道は軍事利用されることになり、最愛の息子は徴兵され(同時にプロサッカーチームへの入団依頼もあったというのに!)、妻は変な ミュージシャンと駆け落ちして逃げてしまい、あっという間にルカは一人ぼっちに。
それでも息子が無事帰ってくることを信じ(友人のアレクシチ大尉に預けてある安心感がどこかにあったようで)やっぱりのんきに過ごしてる。
動物があちこちで色々演出してくれるんですよ。もうどの動物にも意味があるみたいで見逃せませんよ!
そんなのんびりルカにも恐ろしい知らせが舞いこんでくる。それが、戦争なんだな、と思い知らされるくらい唐突に。ミロシュが捕虜になってしまったという伝令に自暴自棄になり、志願兵になるとまでいったルカだったけど、結局アレクシチになだめられ、家に帰ることに。
と、まあ、ここまでが割合長い導入なんですけど、これがないと色々足りなくなるかなーと思うんだよなあ。でもちょっと、くどいかもね(苦笑)

○ミラクルな恋○
ミ ロシュの友人(ちょっとヤバい子)が突然女を連れてくるところから第二章のはじまりです!捕虜交換にすればいいと切り札に持ってきたのがムスリムのサバー ハ。彼女はまあ、怯えてるんだけど、その前にヤドランカの発作で病院に行った時にルカに会ってる。そしてたぶん、一目ぼれ!!(嘘やーん!)
あっという間に家にいついてしまう。
若くて美人で健気でもうルカ大好き~~~~!!!っていうオーラを出しまくるサバーハちゃんに、妻も出てってしまっているし、ああ、でも息子は今頃どんな思いをしてるんだ!とか葛藤しながらも惹かれていくわけですよ。
駆け引きの多い大人の恋愛モノはちょっとびびってしまうまゆみんですが、こういうピュアな感じのは大好きです(そのわりにけっこうすごいシーンもある・笑)
紛争は激化する。愛してしまったけど、この子は息子の代わりに国に帰してやらなくてはいけない。妻も何だか帰ってきてしまうし、時間はないし!でおじさん人生一番の正念場を向かえて、どんどん思い切りがよくなる…。
恋の力ってすごいな…と思いました。それだけになっちゃうってのはちょっと怖いことなんだけど、そういうどろどろ感が全然なくて、とにかくかわいい、とにかく健気でいいです。

余談ですがアレクシチ大尉役の俳優さんは監督の実子です。
なんか、芸人みたいでした(いや、真面目なんだけどさ。)
でも彼が厳しい軍人というポジションながら、一番頼りになったり優しかったりして面白かった。
まあ、とにかくクストリッツァ節満載の映画でしたよ!
何ていうのかな、コミカルにメルヘンに仕上げているのに、やっぱり戦争に対しての主張とか、愛についての哲学とかがふんだんにちりばめられている気がしました。
(やっぱりレビューは見た直後にかかないといかんな。ノリが違う・苦笑)

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別館KGKBをごらんの皆様にはあえて別のメッセージを(苦笑)
心当たりの方は下に進んでください!

この映画、度肝を抜かれる程にゃんこちゃんでした!!!何だろう、世界的に「ブロンドのかわいこちゃん」は「しがない中年男」にメロメロになるという法則とかあるんでしょうか??と思うほど…です。
もう、ねえー。変換せずにはいられないというか、まんま?なんですよ。捕虜交換の人質だってのになまじ一目ぼれしちゃってるものだから、一緒に暮らせるのが嬉しくてしょうがない。
家中を鼻歌歌いながら掃除しまくったり、ごはん作ったり、甘えた顔で上目遣いしたり、そりゃーもう、にゃんこちゃんそのもの!またこの子、すっぴんがほとんどなんですけどぽやんとしててかわいいんですよ。
お じさんも息子が酷い目にあってるかもしれないのに奥さんの洋服着て着飾ろうとするサバーハちゃんを怒鳴りつけて服引き剥がしたりするのに「俺のを着ろ! 洗ってあるから。」とか(元が優しい人なので)意味のわからない思いやりを見せたりする。その後すぐに義理のお姉さんの服を持ってきてこれならいい、と渡 してあげたり、ぎこちないやりとりがかわいくてしょうがない。
「彼氏いるの?」と聞かれたりすると、サバーハちゃん、もう嬉しくてしょうがない!って顔でもじもじするんですよねえ…かわいいなあ。
ていうか怒鳴られてもどつかれても「ルカ!ルカ~~~!!」っておっかけてくるの…か、かわいい。ていうか全然ルカおじさん、ハンサムでもなんでもないんですよ(笑)
おじさんも好きと認めちゃってからは、結構激しいです(笑)そこがまたジョン豆っぽくて、動揺しちゃいましたよ。ていうか、もう「男冥利に尽きる!」というしかないね、おじさん!!
似てないハンサムな息子はクリスでいいし(まあ、奥さんは適当に誰でもいいです)、ぴったりだ。

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