◆クローサー◆

これぞ、脚本劇!これぞ、演技派真骨頂!!

主要人物以外の人間に名前も性格付けもない、ただ四人がロンドンの町で出会い、分かれていくという話なんですが、シチュエーションの作り方、小さなきっか けで秘密が暴かれたり、逆に真実なのに覆い隠されたりする、ハラハラドキドキのアクションではないのに、一瞬たりとも見逃せないような、凝った造りの映画 だと思いました。

あ、でも笑えるところもありますよ(笑)
「ワーオ、君って大胆だね!」
は、普段にも応用が利く言葉だと思います。
英語でのチャットで使われる「4U」とか「RU?」とか…実際見ると
超読みにくいっすね(笑)

○ダン○
ジュード・ロウの甘ったれた顔がいっそう甘ったれて見える、適役だったかも!
私は一番苦手なタイプでした(どうしても話の都合上こういう見方になるよね)。優柔不断でありながら、何かしら自分を正当化させる言い訳を用意していて、それが通用しないととたんに足場を崩されてしまう。
かわいいっちゃかわいいんですけど、おまえはどうなんだよ!というところで落ち着いてしまうような、ダメっこ路線をぶっ飛ばしてくれます。
でも一瞬、一瞬は純粋でまっすぐだから、アンナにもアリスにも愛されたんだろうな、と。私は個人的にこの話の後、ぐずぐずになったダンが見てみたいです。

○アンナ○
結構このジュリア・ロバーツは本気、だったような気がします。あんな憂い溢れる表情の彼女を見たのがはじめてだったので驚きました。
ダ ンの次に苦手なのが彼女のスタンス。開き直るなよ!とか思いました(お子様な私)ダンが若くて魅力的だったのはわかる、芸術家として興味を持つのもわか る。だけどライリーがあなたに何をしたのよ!と思っちゃうんだよね。ほんととばっちり。本だともっと細かく書いてあるみたいですが、ライリーの泥臭さが洗 練された彼女には重すぎたのかも…。そして、情熱が前のダンナに受けたという暴力にシンクロしたのかもしれないなあ。
うーん、でも、私がライリーだったら、あんな顔をする女を愛せないなと思った。悲しい、というより、諦念だと思っちゃう。

○ライリー○
そ う大きくない(心とか度胸とかそういうのを全部含めて。体は大きいけど・笑)自分を努力と少しの虚勢で頑張って大きく見せている彼は一番人間的で、理解で きました。医者という社会的地位の高い職業につきながら、クラスの差によるコンプレックスに苦しんでいる彼が一番普通の人に見えました。
でもただ 弱いだけじゃなくて、傷ついても、打ちのめされても這い上がる強さも持っていて、さらに言えば欲望にも忠実(笑)やっぱりすごく人間らしいよね。頭の良さ でダンを追い詰め、アンナを引き止めた彼は勝者だと思うけど…どこか付きまとう疑念は一生晴らせないんだろうと思うな…。

○アリス○
一番大人。彼女はかわいいルックスと苦労してきた人生を天秤にかけているようで、本当は自分の生きる道だけを信じてまっすぐ前を向いているような、そんなしっかりした人に見えました(わかりにくいな)。
偽 名を使って、はじめからストレンジャーでいることを決めていたのかも?と思わないでもありません。いつか帰るのはアメリカで、自分を見つけるためにロンド ンに来たのかな?とか。一度や二度では色々つかめなかったって感じかな。最近のストリップバーってあんなふうになってるんだねえ…。

この映画をみっちりオリジナルのまま楽しめる人がうらやましいです。まだ取り寄せ中ではありますが、戯曲版のノベライズもしっかり読んでみたいと思ってます。何ていうんだろう、四人、なのに、密度は高く、見ごたえがある。
すごく話の作り方がうまいな~というのと、言葉の威力というのを思い知らされます。私もこれからモノを書くときは練り上げる、ということを心がけようと思いました。勉強になったな~!!

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